| ●千葉県 通信員 梅本清作 | 梨の落葉時期が遅くなってきています。 梨の落葉は「豊水」は「幸水」に比べてやや遅い特性があります。今から20年ほど前までは、「豊水」の落葉が終わるのは11月下旬頃でした。しかし、今日では落葉が終わるのは12月上旬~中旬になっています。これは地球温暖化が原因していると判断されます。 落葉時期が遅くなっていることは、梨の病害防除上、大きな意味があります。ナシ黒星病という重要病害の防除では、収穫後の秋期に、2~3回保護殺菌剤を散布します。黒星病菌は、主に腋花芽が防除対象になるのですが、その鱗片に秋期に感染、翌春芽の基部で発病します。これは防除上重要な第一次伝染源になります。 この防除のために、先に記したように、収穫後の秋期に2~3回保護殺菌剤を散布していますが、これを秋季防除と称しています。この防除時期は、秋季防除を3回行う場合、最終散布を落葉が約50%進んだ時期とし、その10日前と20日前に散布するのが効果的であり、暦日では、千葉県の場合第1回目は10月中旬、第2回目は10月下旬、第3回目は11月上旬頃でした。落葉が遅れるようになったために、秋季防除の開始時期を10月中旬から10月下旬に、すなわち、これまでより1旬遅らせる必要があります。(H23.12.13)  
12月中旬、落葉がやっと終了したナシ園
|
|
|
|
|
| |
|
|